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Super Bowl 50 レビュー「学ぶ者 学ばざる者」

文句なく今回のMVPに輝いたLBボン・ミラー。
ゲームを通して、決定的な仕事をしたのは彼しかいない。
そして彼には、果たすべき約束があったのだ。

学ぶ者 ボン・ミラー

コンタクトがあったのかどうかさえわからない軽やかな身のこなしで、しかし凄まじいスピードでLOSを突破すると、あっという間にQBに詰め寄る。
彼が恐ろしいのは、まずボールを奪うことを最重点にしていることだ。
QBのカラダを痛めつけることは最重視していない、それよりも、ボールを奪い、得点を奪う。
そしてそれは、結果的にQBのココロを、えぐり続けることになる。
そのスピードは、パスラッシュにとどまらず、パスカバーにも生かされている。
今回も、WRをカバーすると、しっかりとパスを掻き出している場面があった。

愛嬌のある顔立ちには似つかわしくないが、彼は禁止薬物の使用で6試合の出場停止処分を受けたことがある。
薬物の使用そのものより、尿サンプルをすり替えようとした行為が、重い判断を招くこととなったようだ。
しかし、彼は、そこで学んだのだ。

「自分は過ちを犯し、出場停止によりチームやブロンコスのファンに迷惑をかける。自分の判断ミスがみんなに影響を与えることを非常に残念に思う。同じ過ちは二度と犯さない。チームから離脱期間中、万全のコンディショニングを保てるよう、それだけに専念する。復帰後は即チームに貢献し、デンバーに優勝トロフィーをもたらせる」

情報源: ブロンコスLBボン・ミラーに6試合の出場停止処分 |アメフトNewsJapan

残念ながら、2013年のスーパーボウルには怪我で出場することができなかったが、あの時の誓いを彼は今回ようやく果たすことができたのだ。

新生オレンジクラッシュの代名詞、LBミラー【後編】

オレンジクラッシュ再来を実現した立役者の一人であるミラー。AP Photo/Gregory Payan  ブロンコスはやがてジョン・エルウェイ(現GM)の入団(1983年)以降、オフェンスのチームに変わっていく。しかし、オレンジクラッシュの再来を実現した立役者の一人がミラーだとするなら、その礎を築いたのもエルウェイだ。 …

学ばざる者 アキブ・タリブ

学びを生かすものがいる一方で、いつまでたっても学べないものがいる。
そしてその浅はかさが、他のプレイヤーの選手生命を、いや生命そのものを脅かすようなら大変な問題だ。

彼は、15ヤードのペナルティを立て続けに2つ犯した。
これだけロースコアで、モメンタムの動かないゲームで、くだらない反則で30ヤードも失ったなら敗因そのものになっていてもおかしくない。
ひとつはトーンティング。
くだらない反則だとは思うが、気合が入りすぎて、つい感情をぶつけてしまうこと自体は、わからなくもない。
問題は、2つ目のフェイスガード。
この反則には、様々なレベルがある。
つい触ってしまう。
握りこんでしまった。
掴んだまま引きずり倒してしまった。
そして今回の、彼の反則は、はるかこの上をいく。
フェイスガードを握りこんだまま、首も千切れよとばかりにサイドラインの外に回転投げを食らわせたのだ。
幸いレシーバーに怪我はなかったものの、フットボールを見慣れた僕らでもギョッとするほど危険な場面だった。

もともとトラブルメイカーだった彼は、イイ顔をして、学んできたとインタビューに答えてる。

CBタリブ、「ペイトリオッツで真のプロフェッショナル学んだ」

「ペイトリオッツ流」と言うと眉をひそめる人もいるかもしれないが、デンバー・ブロンコスのコーナーバック(CB)アキブ・タリ…

とんでもない。
そのあとの、きゃっきゃうふふの浮かれ具合を見れば、何も気づいていない。
何も学んでいないのだ。

そうして自らの力で学べないものがいるのなら、リーグとして規制するしかない。

グッデル・コミッショナーは、自身のスーパーボウルウィーク記者会見で、「私は、試合中に2つのパーソナルファウルを犯した場合、自動的に選手を退場にする規定をリーグは設けるべきだと思う」と、ルールの劇的な変革を求めた。「これは我々が望む安全性に即したルールだと思うし、我々が強調してきたスポーツマンシップに沿ったものだと思う」

情報源: 【NFL】「パーソナルファウル2つで退場」コミッショナーが新ルール提案 (NFL JAPAN) – Yahoo!ニュース

残念なことではあるが、あのプレイを見てしまうと、こうした規制の方向に賛成せざるをえない。
そして、今回のようなプレイであれば、一発アウトでも構わない。
ハードなプレイとは決して呼べない、ただの悪意の所業のようなものは排除すべきだろう。
完璧な安全性は担保できないスポーツだということは、よくわかる。
しかし、そこに小狡い悪意が存在して欲しくないのだ。
ただ一方で、やれヘルメットでヒットしたの、いやショルダーだったのあたりの問題は、もう少し緩和して欲しい気もする。
あれは、ディフェンスにややアンフェアに思えるからだが…

締めくくりは、良い部分に触れて終わりたい。
おめでとう!ボン・ミラー!
約束が果たせて良かったね。

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「タフでクールで そしてヒューマンタッチ」Reblogger in Tokyo

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